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世界はなにで回ってるかわからないです。きっと、ずっとわかんない。
最近の不調は心身ともにあって、精神の部分をもっと深くしているのは小林麻央さんのこと。父親が膀胱がんを患ったこともあって野村家ではなんとはなしに麻央ちゃんのことを気にしていました。母親はブログを読んだり。そしていつか来るだろう、あの日を、どこかで覚悟しながらも、ブログを更新している現実にホッとしていました。あぁ、まだ元気でいてくれてるって。
その悲しいことをあたしは大阪出張の時に知ったんだけど、やっぱりすごくショックでした。そして思ったのは家族の悲しみはもちろんのこと、さっきまで生きていた人がいなくなるということ。これを考えるとどうしようもなくなる。麻耶さんも言っていたけど、妹がいないという喪失感で目が覚めることほど耐え難いことはない、と。
重ねてしまうのはやっぱりちひのこと。ちひがいなくなってしまったあの日、それをすごく強く感じたな。さっきまでいたのに、一緒にこの世界にいたのに、もういない。病院からの帰りの車の中でそれを思うと、とても怖くってどうしようもなくなってしまった。そしてずっとそのことを考えていた。これから何年かしたら、ちひがいないことが当たり前で、いたことの方が懐かしくなる。それがすごく嫌だった。でもあれから16年経って、そうしてそれが当たり前になっている。あんなに嫌がってた未来が現実になっている。なんて無慈悲な世界。でもどうしようもないよね。時間が経ってよかったことだってたくさんある。あたしは野村千絵で生まれて、32年の年月が経って、ようやく良かったって思えるもの。16年。ちひの年齢の数だけ経ったんだね。それも不思議。
麻央ちゃんが亡くなってしまったことも、今は耐え難く信じられないことなのかもしれないけど、きっと当たり前になってしまう。他人だからこんな風に言えるんだよね。ごめんなさい。でもだからこそ、今を噛みしめたいと思うのです。つい先日まで生きていた今を。その現実を噛みしめて噛みしめて。抱きしめたい。
人の死だけじゃなくて、そう思うことはいっぱいある。けど、なかなか気づかない。でも、あたしはこんな素敵な人たちに出会えたこと、それはすごく感じてる。あぁ良かったって。有難うって思う。
だから、あたしがダメな理由なんて書いてないで、はやく良くなって前に進んでね。