大好きなあなたへ

はやく寝ろよと思いつつ。
せっかくだし久しぶりだし今ならほんの少しでも書けると思うから。試みる。

いろいろネット情報を漁らなくてはいけない今、そこで行きつく千絵ノムラの前のblog。何気なく読んでいたけれどいやーすごい。2015年2月はほぼ一色ですね。結局あたしはここから抜け出せない。進んでない。いや進んではいます。だってこの3年半で本当にいろんなことがあったもの。ささかやかな覚悟をしてからのこの3年半。本当にいろんなことがありました。良くも悪くも。一歩踏み出せなかったら見えなかったものばかり。でも、いま振り返って、じゃあなかった方が良かった?って言われたら、あってよかったと思います。だってそうじゃなかったらあたしの人生は実に保守的でつまらなかったものだから。

本当はもっともっと吐露したいし、吐露していいとも思います。でもね、本番でね、なにが起こるかわからないからね。ただここにだけ、情報をば。誰も降板しておりません。彼は出ます。
あぁただあたしの言霊は言霊をなしえなかったりするからな。いや、でもこれだけは信じよう。だってそのために全てを投げ打ったのだもの。

このパラレルワールドはこうなんです。そしてあたしはきっとそれを自ら選んだ。50の嵐ではなくて。自分で、この道を。だからね、この世界のあたしとして一生懸命生きていかなければならないわけですよ。それでも不安だらけです。まずこの公演が終わったらどうなるのか。一言だけ。しばらくはおしまい。元からそう思っていました。でもね、この2ヶ月ほどの大海原であたしはゼロになりました。無なの。無。ここまではぎ取られたのははじめてっていうくらい。そして自分の言葉じゃないってまた怒られるかもしれないし、またかっこつけてるって言われるかもしれないけど、太宰治の水仙なんです。水仙の静子。そう、あたしは静子なの。(気になる方は読んでみてねってこういうことをまだ言えるあたしは元気)

今回の芝居のきっかけも、動機も、すべて彼です。彼がいたから。おんぶにだっこって言われても仕方ない。だって彼が、もう一度千絵と芝居をやりたいって言ってくれなかったらあたしはやろうと思いませんでした。でも大丈夫。その見返り?っていうのそういうのは全部来てます。ぼこぼこに言われて、けなされて、でもそれは真実で、すべての自信をなくして、あたしは無になりました。そして彼もまた違う理由で限界を迎えて森に帰りました。でもね、一時だけは戻ってきてくれる。そしたらきっと森へ。その時あたしは生きていけるのでしょうか。

あたしもこうなる前、この芝居が終わったら腐海に戻ろうと思っていました。ねぇ森と腐海ってどう違うの?

あたしのパソコンのくせに腐海が一発で出てこなかったのがむかついて、いま登録しました。あたしはナウシカになりたいのに、どうして腐海が一発で出てこないの。おかしいんじゃない。

あ、そうだ。来世はナウシカ。なんてことも言ってたな。でもそんなことを言う人は不幸だと思うって言われて、しょぼーんって。わかってるよ。自分の気持ち悪さはわかってます。ただ、いまは来世なんて1ミリたりとも思わないね。ただ無へ。それだけ。

そう思うと今回の芝居は実にあたしの物語であると思います。あたしが書いたし、3年ぶりの新作はあたしを投影する話しか書けませんでした。ただほぼ彼の手が入っております。そして役者の方々の手も。そうするともうあたしのものであってあたしのものではないの。そうスペシャルチケットにつく非売品パンフにも書いたけれどね。そう今の気持ちはあたしはすべてパンフに書きました。今回、当日パンフは作りません。だってそういう気持ちじゃないんだもの。だから気になる方はスペシャルチケットを買ってくださいとしか言えません。あそこに全てを。そして彼も書いてます。表紙も裏表紙もそして中身もね。だから気になる方は買うといいよ。

えーと。何が言いたいのかわからなくなってきましたが、この2ヶ月あたしはたくさんの言葉を吐いてきました。泣きながら。心の内をさらけ出しました。怖かったです。本当に怖かった。他人の意見も、自分のあさはかさも、否定させるのではないかとも。久しぶりに白い時代に戻りました。だいっきらいな10代の白い世界。あたしはあそこで人格形成をされ、だいぶ残念な人間になりましたが、それでもこの何年かで取り戻してきたつもりです。でもそれを全て否定され、わからなくなりました。迷子になりました。それが脚本にも出てると彼は言いました。うん、わかる。だってなんにもわからなくなっちゃったもの。それでも、ここまでこれたのは彼と役者たちのおかげです。本当に感謝。

きっといままでの共演者たちだったら作れなかった。それくらい濃い人たちが揃っている。そこは本当に仕合わせだなあと思います。

無性に恋しくなります。
無性にどうしようもなくなります。
無性に逢いたくなって、触れたくもなります。

でもそれが叶わない。

あぁ野枝が書いた「ある遺書の一部」が胸に響く。あればかりを思い出しながらこの日々を生きています。
この芝居が終わったらあたしは何処に行くの。

あたしはあなたみたいに勇気がないから、きっと生活に戻っていくでしょう。

ここは本当に遺書の先生と野枝みたい。

ねぇ、今年の目標である「野枝に恥じないように生きる」になっている?

もう好きな時に連絡することはできません。「ぎゅー」って送っても「ぎゅー」って返ってはきません。そしてアルファベットのあなたの名前でメールが届くことはありません。

吹き飛ばされそう。

あたしも十村十枝子みたいになれたらいいのにね。でもその賢さもずるさも美しさも持ち合わせていない。だって野村千絵なんですもの。

今回ひさしぶりに千絵ノムラと野村千絵を比較されましたね。猫くんにされた以来ですよ。千絵ノムラは野村千絵に負けてると。昔のあたしは、どっちもあたしだよ!って憤っていたけれど、いまはすでにわかりません。

ただあたしがいま言える唯一のことは、芝居を観に来てください、それだけ。
この後は無になります。しばらく、おしまい。

またね。