シンプルル

阪神大震災から22年経ちました。実は当時のことはあまり覚えてなくて、ただただニュースで繰り返し報道されていた記憶しかありません。2006年に唐組の神戸公演で湊川公園というところに行き、お寺に泊めさせて頂いたのだけど、建物や道が新しくて、これは大震災のあとに作り直したからだよと聞きました。

その後あたしたちは311を体験して、自らの実体験というものはすごいです。もちろん東京はそんなに壊滅的にやられたわけではないけど、当日の大混乱や節電や、日々の報道で、ただただ戸惑いと胸の痛みばかりがありました。何もできないからせめて義援金をと、赤十字にお金を送ったのを覚えています。それからもうすぐ6年経ちますね。

2011年はあたしにとっては星がはじけたビッグバーンのような年。この時の片思いによるものが大きいのだけど、その前まで半年くらいかな、半分引きこもりのような生活をしていたから、2011年の外へ外への生活はあたしの人生の転換点になりました。ほんとう1年前のあたしに教えてあげたい「大丈夫、道は開けるよ!」って枕元に手紙を置いてあげたい、そう思っていました。たくさんの大事な人たちとの出会いの年でもあったし。そしてなによりあんな片思いはもうしないんじゃないかな。それがただただ感謝です。

6年経って、その間にもいろんなことがありました。やっぱりビニヰルテアタアが中心なんだけど、巡り巡って一回転したような。そんな感じ。

あ、でも前にある演出家さんが言ってたけど、同じ演技をするにしても、色々試してその演技に戻すのと、何も試さずにその演技をずっとやるのでは全く違うと。色々試してからの方が、比べられないほど良いって。意味があるって。

そういうことって演技以外でもあるんじゃないかな。

昨日ね、ちょっと演劇について文を書かなきゃいけなくて、短いんだけど。その時に思ったのが、いまあたしは演劇に対してすごくシンプルになってるなって。去年、いや一昨年までは色々考えることが多かったけど、いまはとてもシンプル。だからいくらでも進んでいけるし、肉付けができるんじゃないかな。

有り難いことにイベントの予定が詰まっていて、芝居をやる機会をいただいて、とても嬉しい。でも本当にやるべきことはまだやれてないよね?

まずは片腕、フラニーとゾーイを読みます。

片腕をやりたいの。

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こちらは手塚治虫先生の小説。『手塚治虫小説集成』立東舎。
表紙が宇野亜喜良氏で、しかもワンピースの柄がこのうえなく最高で、小説よりこのワンピースが欲しい。
小説は・・・正直、手塚治虫は漫画で読みたいの。