Franny and Zooey

あたしが果たしてお昼の仕事までの10分間でこれを書けると思わないけど、いけるところまで。

フラニーとズーイを読み終えました。2人芝居からどのくらいかけたんだよといわんばかりに時間をかけて。時間がかかってしまったのは決して内容が面白くないわけじゃなくて、その逆で、とても面白かったからこそ、時間をかけてまで読み終えました。時間がかかってしまったのはいくつも浮気をしたから。あたしは浮気症なのです。

ライ麦畑を若い時に読んでまったく好みじゃなくって、サリンジャーは敬遠していたんだけど、最初の彼のこうちゃんがサリンジャーをとても好きでナインストーリーズも薦められて買ってました。でも読めなかった。あたしは訳本が嫌いです。とても回りくどい気がして。だから日本の文学が好き。そして現代じゃなくて昭和大正の純文学が好き。普遍的なものへの絶対敵信頼があるのです。

フラニーとズーイは名前は知っていたもののあまり気に止めてなく、でもディスティニーさんに昔2人芝居をしたことがあると聞いてからは、そんなかんじの話なんだと気になってはいました。そしてこの2月末のあたしのイベントで、急遽2人芝居の題目をフラニーとズーイにして、だから読み始めたんだけど、とってもとっても面白かった!!ライ麦畑よりも何百倍も面白かった。とても好みの小説でした。

そしてこんな題材を小説にできるのかというのも衝撃。だって大部分は議論で出来ているんだもの。それでもたくさん惹かれるところはあるし、ぐさぐさと突き刺さるほどの観点にはただただ脱帽。サリンジャーがそりゃ名作家と言われることだけあるよね。ライ麦畑で判断してしまってごめんなさい。でも、今ならライ麦も面白いのかもしれない。

訳者である村上春樹が新潮文庫のWebにあげたエッセイ(これ)を読んで、ふんふんと新たな発見をし、やっぱりあとがきは大事だよね。そして全てのグラス家の本を読みたくなりました。

時間がないから最後に。

最後の終わり方がまさに今の地獄のあたしに手をさしのべてくれるもので、今、この時期に読み終わって本当に良かった。
Love Zooey,Love Franny,Love Salinger.

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