情熱家はどこにいるか?

三島由紀夫『夏子の冒険』やっと読み終えました。
お前はどのくらい時間をかければ気が済むんだよと。すみません。

いやはやさすが三島由紀夫。とっても面白かったです。ただラストがなー。まあそうなるのだろうけれど。でも違うかんじにもして欲しかったな、なんて。でもドグラマグラみたいな感があっていいのかな?

まずこの小説の素晴らしきは各章のタイトルの秀逸さです。すべてパクりたい、ほど好き。後半よりも前半がね。それだけで物語ができちゃいそう。

睡たげな色気を携えた夏子にはやはり憧れます。きっと黒髪ロングのワンレンで、目鼻立ちが整った美人なんでしょうね。あの根性や機転の早さは分けてほしいもの。

井田毅は・・・特に憧れません。やっぱりあたしは圧倒的に女性が好きなんだなと。恋愛対象は男性だけど、それ以外は女性と断言できる。だから、井田毅よりも夏子や不二子に憧れるし好意を覚えます。

あと良かったのは千野帽子さんの解説。台所太平記はあとがきにイライラしてしまったので、ちょっと今回読むのを悩んだんだけど、読んで良かった。さすがだなと。読みやすくって、彼の本も読まなきゃなと思いました。

それにしても吃驚したのが村上春樹の三島由紀夫影響説。知らなかったー。サリンジャーだけだと思ってた。だから「羊をめぐる冒険」も気になるんだけど、きっとかなり先になるだろうな。

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