怠惰の行方
あたしの怠惰は何処に行くのか。
この数日のあたしは怠惰の原点にいる気がする。でもね大丈夫。きちんと理由はあるの。それはとっておきの情念の世界。どうしてこの世に感情というものが存在するのか。でもあたしは感情支持者です。だってこれほどまでにどうしようもなくて、わからなくって、エネルギーがものすごいものなんて他にないもの。これは理屈や理論をひっくり返す。それ以上なのです。
あたしはきっとそれが人一倍強い、と思っていたのだけれど、そうでもないことを確信致しました。ううん、強いことは強いの。でもね、それが表面にあらわれないの。
水曜日の二人芝居はディスティニーさんの言葉をもってすれば「大失敗」でした。あたしもそう思う。でもね、それがわからないの。ううん、違うな、わからないんじゃないな、わかっているんだけど、うーん、なんていうのだろう。腑に落ちない?それも違う。
前からこの話によくはなるのだけれど、決定的にあたしたちは方法論が違う。あたしは彼みたいな役者ではないし、彼のもってる技巧はあたしにはない。1回だけの読み合わせじゃあたしはなにも作れない。それは開き直ってるわけではなくて、その逆で、ものすごいコンプレックスです。でもどっちがいいとも違う。お互いのやってきた演劇方法が違う。それだけ。
そしてあたしの感情が表に出にくい。これは彼に言われるまでわかりませんでした。でもとても腑に落ちる。いままであたしは自分は感情が表に出やすい人間だと自分では思っていたけれど、その逆。特に親しくなればなるほど、壁を作ってしまう。素直になれない。家族に対して本音を言えないのと同じ。感情をぶちまけられないのと同じ。それが芝居にも影響する。これはけっこう愕然としました。
でもどこかですごく納得。
だから「眼球スイミング」の黒髪ちゃんを演じたのがとても良かったと。何を考えてるかわからなくて、ミステリアスで、いるのかいないのか、そこに存在しているのか、してないのか。
でもそれってどーなの?!
あたしはやっぱり欲張りだし完璧主義者だし自尊心が高いし、やれないものがあればやれるようになりたいと思います。逆を言われればあまのじゃくのように、反論反抗もしたくなる。ただ努力が追いついてないのです。それはわかってる。じゃあどうにかしろよって。
中途半端だなーって、なにもつかめてなくて、頑張ってるふりだけで、甘ちゃんで、どうしようもない。こんな人間は、何者にもなれない。そうなれないのよ。輪るピンクドラムで何度も聞いたあの台詞。