赤い鬱金香
最近チューリップが好きです。よく見かけるしお家にも咲いているからかな。どうしようもなく愛らしくて、これ以上に奇跡的に可愛い花はないんじゃないかしら。竹の中にかぐや姫を探すように、チューリップの中に親指姫を探したい。
東京荒野に書いていた物語が一応目処がついたと自分で思っているんだけど、編集長から音沙汰なくて、いささか不安。物語というよりも本当にあたしが書きたいことを書き連ねて、エッセイ要素が多くなってしまった私小説。でもいいの。それが今書きたいことだったから。そして東京荒野は今書きたいことを大事にしている媒体だから。これでいいの。と思いたい。
2年前に東京荒野創刊号に書いた『水滴チューリップ』を読み返すと、良く出来てるなぁと自画自賛します。あれも当時書きたいことを書いたんだけど、きちんと物語に消化できているから満足なのです。我ながら天晴れ。ある姉妹に2年前のあたしを投影しました。だから読むと当時のことを思い出す。当時、春の気候にも似た新しい生活をあたしは戦乱の世と呼んでました。生活っていうのかな、運命かな。それは刺激的でいつも臨戦態勢だったなあと。もちろん穏やかな時間もあったのだけど。それはそのまま尾を引きます。
言霊ってあるのかな。あると信じているけれど、逆の時もたくさんあるからわからなくなります。昨夜、あたしは思ってはいけないことを思ってしまいました。それはとてもよくないこと。でも逆転だってたくさんあるから、まだこれからだと思いたい。一寸先は光。そう思って今年を乗り切ります。
ちなみにチューリップの和名は鬱金香(うこんこう、うっこんこう)だそうです。可愛くないし、なんか匂いそう!